家畜を飼養する時に守ること

安全・安心な肉、牛乳、卵、蜂蜜などの畜産物を生産するためには、家畜を衛生的に、健康に飼養することが大切です。

また、鳥インフルエンザや口蹄疫がいったん発生すると、畜産業が危機に陥るばかりではなく、社会に重大な影響をおよぼしますので、そうならないために家畜の所有者が守らなければならない事があります。

 

1 「飼養衛生管理基準」を守って飼いましょう。

2 「定期報告」をしましょう。

3 県が定めた検査(告示による)の受検

4 家畜の糞や尿について

5 家畜が亡くなったら

1 「飼養衛生管理基準」を守って飼いましょう

(1)「飼養衛生管理基準」とは

家畜などを所有する皆さんに、家畜伝染病予防法に基づき、最低限守っていただくべき事項を国がまとめたものです。

この基準に従って日頃から衛生管理を行うことは、家畜の所有者の義務です。

飼養衛生管理基準が守られていないと、口蹄疫や鳥インフルエンザなどに感染した時に国から出る手当金が減額、もしくは支給されない場合があります。

(2)対象家畜

・牛、水牛、鹿、めん羊、山羊

・豚、いのしし

・鶏、あひる、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥、七面鳥

・馬

なお、趣味で飼養している方でも、ミニブタも対象となります。

(3)内容の要点

○家畜所有者の防疫意識の向上

○衛生管理区域(消毒等病気の侵入対策を徹底するエリア)の設定

○毎日の健康観察と異状確認時における早期通報

○伝染病の発生に備えた埋却地の確保

○衛生管理区域入場者等の記録の作成及び1年間以上の保存

○大規模農場に関する措置 等


(4)「飼養衛生管理基準」の本体、パンフレットを確認しましょう。

詳しくは、農水症ホームページ内、「家畜伝染病予防法の改正について」のページをご覧ください。

2 「定期報告」をしましょう

(1)「定期報告」とは

家畜伝染病予防法に基づき、毎年2月1日現在の飼育頭羽数等を、家畜保健衛生所に毎年報告することが義務となっています。

万一、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどが発生した時には、この報告を基に連絡したり、迅速な防疫をするようになります。

(2)対象家畜

報告が必要な動物は、牛、水牛、鹿、めん羊、山羊、馬、豚、いのしし、鶏、あひる、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥、七面鳥(飼養衛生管理基準が定められている家畜と同じ)です。

(3)内容の要点

○家畜の飼養頭羽数

○飼養管理基準の遵守状況

○畜舎の数

○農場の平面図

○埋却地の確保 等

(4)記入様式、注意事項を確認しましょう

詳しくは、農林水産省のホームページ内、「家畜伝染病予防法の改正について」のページをご覧いただくか、管轄の家畜保健衛生所へお問い合わせください。

3 県が定めた検査(告示による)の受検

安全・安心な畜産物の生産のために、また畜産業の発展のために、疾病の状況を把握するために、家畜伝染病予防法に基づき、定期的に、決められた検査することになっています。

検査項目及び該当地域などは年ごとに県告示で示されます。

<検査の例>

乳牛:ヨーネ病、結核病、ブルセラ病、BSE

肉用繁殖牛:ヨーネ病、BSE

馬:馬伝染性貧血

豚:オーエスキー病

鶏:高病原性鳥インフルエンザ

みつばち:ふそ病

*詳しくは、管轄の家畜保健衛生所へお問い合わせください。

4 家畜の糞や尿について

① 法律

家畜排せつ物法により、「たい肥舎その他の家畜排せつ物の処理又は保管の用に供する施設の構造設備及び家畜排せつ物の管理の方法に関し畜産業を営む者が遵守すべき基準」が定められています。

そして、「畜産業を営む者は、管理基準に従い、家畜排せつ物を管理しなければならない」とされています。

② 対象外農家

また、下記のように飼養規模が小さい場合は、排せつ物の発生量が少なく環境への影響が小さいことを考慮して、管理基準の適用を受けないこととされています。

ただし、下記の飼養頭羽数に該当し法律上の管理基準の適用を受けないからといって、野積み・素堀りを行うことは好ましいことではありません。義務づけではないものの、管理基準を守ることが望まれます。

・牛の場合 10頭未満

・豚の場合 100頭未満

・鶏の場合 2000羽未満

・馬の場合 10頭未満

なお上記の畜種に該当しない家畜(例:ヤギやダチョウなど)については管理基準の適用対象となりません。

*詳しくは、管轄の家畜保健衛生所へお問い合わせください。

 

<リンク>

農林水産省(家畜排せつ物のページ

畜産環境技術研究所

(1)家畜排せつ物法について

家畜は、肉・乳・卵などを生産する過程で、糞や尿などの排せつ物も排出します。これらは単なる汚物ではなく、堆肥化して利用することによって価値の高い物となります。

また、堆肥を適切に農地に活用する循環型農業は、農業にとっても有効で、資源の少ない我が国では、推進されている農業のカタチです。

しかし、家畜の排せつ物はその管理を誤ると、地域の問題となります。適切に管理することは、家畜飼養者の責務です。

(2)水質汚濁法について

① 法律

公共用水域(河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、かんがい用水路その他公共の用に供される水路)へ排水する場合、「水質汚濁防止法」に基づき、排水基準値をクリアすることが必要です。

② 対象農家

畜産農家の場合には、次のいずれかに該当するような施設(水質汚濁防止法ではこれを「特定施設」と定義しています)を有する事業場(同法ではこれを「特定事業場」

と定義しています)が対象となります。

・総面積50平方メートル以上の豚房

・総面積200平方メートル以上の牛房

・総面積500平方メートル以上の馬房

③ 基準

排水基準には様々な水質項目が定められていますが、一般的にみて、畜産農家で注意が必要な水質項目には次のようなものがあります。

(1)健康項目(全ての特定事業場が対象)

アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物(硝酸性窒

素等)など

(2)生活環境項目(1日当たりの平均的な排出水の量が50立方メートル以上の特定

事業場が対象)

生物化学的酸素要求量(BOD)又は化学的酸素要求量(COD)

浮遊物質量(SS)

大腸菌群数

窒素含有量

りん含有量 など

*詳しくは管轄の県振興局へお問い合わせください。

 

<リンク>

農水省(畜産経営に関する排水基準について、のページ)

 

5 家畜が亡くなったら

畜産業を営んでいて家畜が亡くなったら、産業廃棄物ですので、適正に処理されなければなりません。産業廃棄物の運搬、処分を許可業者に依頼するのが適切です。

また、牛の場合は、個体識別センターへ報告し、48ヶ月齢以上の牛の場合は死亡届 を管轄家畜保健衛生所へ報告し、BSE検査のため牛の死体を県中家畜保健衛生所へ搬入します。

 

<リンク>

牛の個体識別情報検索サービス(家畜改良センター)

農林水産省(BSEのページ

福島県県中家畜保健衛生所ホームページ(BSEのページ)